
おしゃれなカフェやインテリアショップでよく見かける、みずみずしい緑の葉と、編み込まれた幹が特徴的な「パキラ」。そのスタイリッシュな見た目から、観葉植物の中でも非常に人気があります。
「お部屋に緑が欲しい」「初めてだけど植物を育ててみたい」そんなふうに考えている方にとって、パキラは最適な選択肢の一つです。
「でも、植物ってすぐに枯らしてしまいそう…」「管理が難しそう」と不安に思うかもしれません。
ご安心ください。パキラは「初心者向けの観葉植物」として有名で、いくつかの基本的なポイントさえ押さえれば、誰でも元気に育てることができます。
この記事では、パキラを初めて育てる方のために、知っておきたい基本情報から、具体的な育て方の5つのコツ、そして「こんな時どうする?」というトラブル対処法まで、分かりやすく徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、パキラを育てる自信がつき、緑のある生活をスタートさせたくなるはずです。
まずは知りたい!パキラってどんな植物?
育て方を学ぶ前に、まずはパキラがどんな植物なのか、その魅力と特徴を知っておきましょう。
🌿 パキラの魅力と特徴
パキラは、中南米が原産の植物です。特徴は、なんといっても手のひらを広げたような形の、ツヤのある5〜7枚の葉です。
- インテリア性が高い: 成長するにつれて存在感が増し、お部屋のシンボルツリーとして活躍します。幹が編み込まれているものが多く流通しており、それ自体がデザインのアクセントになります。
- 縁起が良い別名: パキラは「発財樹(はつざいじゅ)」や「マネープラント」とも呼ばれ、金運や仕事運をアップさせる縁起の良い植物として、開店祝いや新築祝いなどの贈り物にも選ばれます。
💡 なぜ初心者に「パキラ」がおすすめなの?
パキラが「初心者向け」と言われるのには、はっきりとした理由があります。
- 耐陰性(たいいんせい)がある: 本来は日光が好きですが、日陰にもある程度耐えることができます。そのため、日当たりが完璧ではない室内でも育てやすいのが大きな強みです。(ただし、全く光がなくても良いわけではありません)
- 乾燥に比較的強い: 幹の根元がぷっくりと膨らんでいるものがありますが、これは水分を蓄えるためのものです。そのため、少しくらいの水やり忘れにも耐えてくれるタフさがあります。
- 生命力が強い: 生育が旺盛で、新しい葉を次々と出してくれます。多少、枝を切りすぎても元気に新芽を吹くほど丈夫です。
これらの理由から、観葉植物の「最初の一鉢」として、パキラは非常に人気があるのです。
初心者向け!パキラ育て方の基本5カ条

ここが一番大切なポイントです。パキラを元気に育てるために、まずは以下の5つの基本ルールをマスターしましょう。
1. 置き場所(日当たり)
パキラにとって最適なのは「明るい日陰」です。
- ベストな場所: レースのカーテン越しに、柔らかい日光が当たるリビングや窓辺。
- 避けるべき場所:
- 強すぎる直射日光: 夏場の強い日差しに当てると「葉焼け」を起こし、葉が茶色くパリパリになってしまいます。
- 暗すぎる場所: 耐陰性はありますが、あまりに暗いと光合成ができず、茎や枝が間延びしてひょろひょろと育つ「徒長(とちょう)」の原因になります。
- エアコンの風が直撃する場所: 乾燥しすぎたり、急激な温度変化で弱ってしまいます。
2. 水やり(頻度と量)

初心者が最も失敗しやすいのが「水やり」です。特に、水のやりすぎによる「根腐れ」には細心の注意が必要です。
基本ルール: 「土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える」
これが鉄則です。常に土が湿っている状態はNG。「乾く」と「湿る」のメリハリをつけましょう。
- 春〜秋(生育期): 土の表面を指で触ってみて、乾いていたら水やりのサインです。鉢底から水が透明になって流れ出るまで、しっかりと与えます。
- 冬(休眠期): パキラは寒くなると成長が鈍化し、水をあまり必要としません。水やりの頻度をぐっと減らします。土の表面が乾いてから、さらに2〜3日待ってから与えるくらいで十分です。
3. 葉水(はみず)

水やりとは別に、霧吹きなどで葉に直接水をかけることを「葉水(はみず)」と言います。
これはパキラにとって非常に効果的です。
- メリット:
- 害虫予防: パキラにつきやすい「ハダニ」という害虫は、乾燥を好みます。葉水をすることで湿度を保ち、ハダニを予防できます。
- 乾燥防止: エアコンなどで乾燥しがちな室内の湿度を補います。
- ホコリ除去: 葉の表面のホコリを洗い流し、光合成を助けます。
- 頻度: 春〜秋は、できれば毎日〜2日に1回程度、葉の表裏にまんべんなくスプレーしてあげましょう。
4. 温度管理
パキラは暖かい地域の植物なので、寒さが苦手です。
- 最適な温度: 20℃〜30℃。日本の春や秋の気候が大好きです。
- 冬越し: 最低でも5℃以上、できれば10℃以上を保てる室内に置いてください。冬の夜間、窓際は冷え込むため、部屋の中央に移動させるなどの工夫が必要です。
5. 風通し
意外と見落としがちなのが「風通し」です。 空気がよどんでいると、湿気がこもり、害虫やカビが発生しやすくなります。
- 部屋の空気を定期的に入れ替える(換気)。
- サーキュレーターなどで、室内の空気を優しく循環させるのも効果的です。
もっと元気に!パキラのお手入れ
基本の5カ条に慣れてきたら、次のお手入れにも挑戦してみましょう。パキラがさらに元気に、美しく育ちます。
植え替え(タイミングと方法)
パキラが成長すると、鉢の中で根がいっぱいになり「根詰まり」を起こします。
- なぜ必要?: 根詰まりすると、水の吸収が悪くなったり、栄養が不足したりします。新しい土に入れ替えて、根が伸びるスペースを確保するために行います。
- タイミング:
- 頻度: 1〜2年に1回程度。
- 時期: 最適なのは生育期に入る5月〜7月頃です。
- 植え替えのサイン:
- 鉢底の穴から根がはみ出してきた。
- 土への水の染み込みが非常に悪くなった。
- 鉢に対して、明らかに葉や幹が大きくなりすぎている。
- 方法:
- 今より一回りだけ大きな鉢を用意します。
- 水はけの良い「観葉植物用の培養土」(市販のものでOK)を使います。
- 古い鉢から優しく引き抜き、固まった土と古い根を少しほぐします。
- 新しい鉢に新しい土で植え付けます。
肥料(与える時期と種類)
パキラの成長をサポートするために、栄養(肥料)を与えます。
- 与える時期: 成長が活発な春〜秋(5月〜9月頃)のみ。冬は成長が止まるため、肥料は絶対に与えないでください(「肥料焼け」の原因になります)。
- 肥料の種類(初心者向け):
- 緩効性(かんこうせい)の置き肥: 土の上にコロンと置くだけの固形肥料。水やりのたびにゆっくりと栄養が溶け出すため、手軽で失敗が少ないです。
- 液体肥料(液肥): 水で薄めて使うタイプ。即効性がありますが、規定の倍率を必ず守ってください。
剪定(せんてい)
パキラは生育旺盛なので、放っておくとどんどん上に伸びたり、枝が混み合ったりします。
- 目的:
- 樹形(全体の形)を整える。
- 高さをコントロールする。
- 混み合った枝葉をカットして、風通しと日当たりを良くする。
- 時期: 植え替えと同じく、生育期の5月〜9月頃が最適です。
- 方法: 難しく考えず、「伸びすぎだな」「ここが混雑しているな」と思う枝を、清潔なハサミでカットすればOKです。思い切って切っても、パキラは生命力が強いので、また新しい芽を出してくれます。
トラブルQ&A

毎日お世話をしていても、時にはトラブルが起きることも。よくある質問と対処法をまとめました。
Q1. 葉が黄色くなって落ちてしまいました…
A. いくつかの原因が考えられます。
- 根腐れ(水のやりすぎ):
- 症状: 土が常に湿っている。幹の根元がブヨブヨしている。
- 対処: すぐに水やりをストップし、風通しの良い場所で土を徹底的に乾かします。ひどい場合は、植え替えが必要です。
- 水切れ(乾燥させすぎ):
- 症状: 土がカラカラに乾いている。葉がしなびている。
- 対処: すぐにたっぷりと水を与えます。
- 日照不足:
- 症状: 暗い場所に長期間置いている。葉の色が薄く、黄色くなってきた。
- 対処: もっと明るい場所(レースカーテン越し)に移動させます。
- 環境の変化・寒さ:
- 症状: 購入したばかり、または冬場に冷気に当たった。
- 対処: 環境に慣れるまで様子を見るか、暖かい場所に移動させます。
- 自然な新陳代謝:
- 古い下の方の葉が1〜2枚黄色くなって落ちる場合は、新しい葉を出すための自然な現象なので心配いりません。
Q2. 葉の先が茶色くパリパリになりました…
A. 「葉焼け」か「乾燥」の可能性が高いです。
- 原因1(葉焼け): 夏場の強い直射日光に当たっていませんか?
- 対処: すぐに直射日光が当たらない「明るい日陰」に移動させてください。
- 原因2(乾燥): エアコンの風が直撃していませんか?
- 対処: 置き場所を変え、こまめに葉水を与えて湿度を保ちましょう。
Q3. 葉や茎に白い綿(わた)みたいな虫がつきました…
A. それは「カイガラムシ」かもしれません。
- 対処:
- 数が少なければ、ティッシュや古い歯ブラシなどでこすり落とします。
- 大量に発生した場合は、観葉植物用の殺虫剤を使用します。
- 予防: 風通しを良くし、こまめに葉水(ハダニ予防にもなります)をすることが最も効果的です。
まとめ
パキラの育て方、いかがでしたでしょうか。 たくさんのルールがあるように見えますが、初心者がまず覚えるべき最大のコツは、
「置き場所は明るい日陰」 「水やりは『乾いたら、たっぷり』のメリハリをつける」
この2つです。
パキラはとても丈夫で、あなたの生活に寄り添ってくれる素敵なパートナーです。毎日少しだけ様子を観察し、「土が乾いたな」「新しい葉が出てきたな」と変化に気づいてあげることが、上手に育てる一番の秘訣かもしれません。
ぜひ、お気に入りの一鉢を見つけて、パキラのある豊かな生活をスタートさせてください。



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