
「お部屋に観葉植物を置いてみたいけど、すぐ枯らしてしまいそうで不安…」
「おしゃれで育てやすい植物を探している」
このようにお考えのあなたに、心からおすすめしたいのが「ドラセナ」です。
ドラセナは、スタイリッシュな見た目と、驚くほどの育てやすさから、観葉植物デビューにぴったりの存在。「幸福の木」という愛称で知られる種類もあり、インテリアとしてだけでなく、縁起の良い贈り物としても人気があります。
この記事では、観葉植物を初めて育てる方でも安心してドラセナを育てられるよう、以下の点を徹底的に解説します。
- ドラセナが初心者におすすめな理由
- 失敗しないための基本の育て方5つのステップ
- 葉が枯れるなどのトラブル解決法
- もっと楽しむためのお手入れ応用編
この記事を最後まで読めば、あなたも今日からドラセナのスペシャリスト。生き生きとした緑のある暮らしを、ぜひスタートさせてくださいね。
ドラセナってどんな植物?初心者におすすめな3つの理由
ドラセナは、熱帯アジアやアフリカが原産の観葉植物です。剣のようにシャープな葉や、笹のような優しい葉、縞模様が入ったユニークな葉など、その種類は50以上。樹形も様々で、お部屋の雰囲気に合わせて選べるのが大きな魅力です。
数ある観葉植物の中でも、特にドラセナが初心者におすすめなのには、明確な理由があります。
- 優れた環境適応力:もともと丈夫な性質で、多少の日陰や乾燥にも強く、日本の環境でも元気に育ってくれます。
- お手入れが簡単:水やりの頻度もそれほど高くなく、管理に手間がかかりません。忙しい方や、ズボラさんでも安心です。
- 種類の豊富さ:定番の「幸福の木(マッサンゲアナ)」をはじめ、「ドラセナ・コンシンネ」や「ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー)」など、見た目やサイズのバリエーションが豊か。きっとお気に入りが見つかります。
【基本の育て方】5つのステップで失敗しない!

ここからは、ドラセナを枯らさないための最も重要な「基本の育て方」を5つのステップで解説します。この5つさえ押さえれば、まず失敗することはありません。
① 置き場所:どこに置くのがベスト?
ドラセナを元気に育てるための第一歩は、最適な場所に置いてあげることです。
- 理想的な場所:レースのカーテン越しの柔らかい光が入る、明るい室内。
- 注意点:直射日光は「葉焼け」の原因になります。葉が茶色く変色してしまうため、強い日差しが当たる場所は避けてください。
- 耐陰性について:ドラセナは日陰にも比較的強いですが、あまりに暗い場所だと葉の色が悪くなったり、ひょろひょろと弱々しく育ったりします。健康に育てるためには、できるだけ明るい場所に置きましょう。
- その他:エアコンの風が直接当たる場所は、葉が乾燥しすぎる原因になるため避けてください。
② 水やり:頻度と量

植物の管理で最も失敗が多いのが「水やり」です。水のやりすぎは「根腐れ」を招き、枯れる一番の原因になります。以下のルールを徹底しましょう。
- 基本のタイミング:土の表面が乾いたら、たっぷりと与える。
- 春〜秋(生育期):土が乾きやすいので、土の状態をこまめにチェックします。指で土を触ってみて、乾いていたらあげ時です。
- 冬(休眠期):成長が緩やかになるため、水の吸い上げも少なくなります。土が乾いてから2〜3日後を目安に、水やりの頻度を減らしましょう。「乾燥気味」を意識するのがコツです。
- 与える量:鉢の底から水が流れ出てくるまで、たっぷりと与えます。
- 最重要ポイント:水やり後、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。溜まったままだと、根が常に湿った状態になり、根腐れを引き起こします。
また、水やりとは別に「葉水(はみず)」も効果的です。霧吹きで葉全体に水を吹きかけることで、乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫予防にもなります。特に空気が乾燥する時期は、毎日してあげると良いでしょう。
③ 土選び:どんな土を使えばいい?
ドラセナの土選びは、難しく考える必要はありません。
基本的には、市販の「観葉植物用の培養土」を選べば大丈夫です。
この土は、観葉植物の成長に最適な水はけと、必要な栄養がバランス良く配合されているため、初心者の方でも安心して使えます。ドラセナを初めて購入した際の植え替えにも、これ一つで対応できます。
「観葉植物用の培養土」は、お近くのホームセンターや園芸店などで手軽に購入可能です。
④ 肥料:いつ、何をあげればいい?
ドラセナは基本的に丈夫なため、頻繁に肥料を与える必要はありません。しかし、適切に与えることで、より健康で生き生きとした株に育ちます。
- 与える時期:成長が活発になる春〜秋(5月〜10月頃)。
- 与える頻度:
- 液体肥料の場合:製品の指示に従い、10日〜2週間に1回程度。
- 固形の置き肥(緩効性肥料)の場合:2ヶ月に1回程度、土の上に置きます。
- 注意点:
- 冬は成長が止まるため、肥料は与えません(肥料焼けの原因になります)。
- 植え替え直後は、根がデリケートになっているため、2週間〜1ヶ月ほど経ってから肥料を再開しましょう。
⑤ 植え替え:2年に1度のメンテナンス

ドラセナが成長してくると、鉢の中が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こします。根詰まりすると、水の吸収が悪くなったり、下葉が落ちやすくなったりします。
- 植え替えのサイン:
- 鉢の底穴から根が見えている
- 水を与えても土にしみ込んでいかなくなった
- 購入・前回の植え替えから2年以上経っている
- 最適な時期:成長期の始まる5月〜9月頃がベストです。
- 準備するもの:
- 今より一回り大きい鉢
- 新しい観葉植物用の土
- 鉢底ネット、鉢底石
- 手順:
- 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、土を少し入れます。
- 元の鉢からドラセナを優しく引き抜きます。
- 古い土を3分の1ほど優しくほぐし落とし、傷んだ根があればカットします。
- 新しい鉢の中央にドラセナを置き、隙間に新しい土を入れていきます。
- 鉢の縁から2〜3cm下まで土を入れ、軽く手で押さえます。
- 最後にたっぷりと水を与え、風通しの良い日陰で1週間ほど休ませてから、通常の管理に戻します。
【Q&A】こんな時どうする?

大切に育てていても、時にはドラセナの元気がなくなってしまうことも。よくあるトラブルの原因と対処法をQ&A形式でまとめました。
Q1. 葉先が枯れたり、茶色くなったりする
A1. 原因は「乾燥」または「根詰まり」が考えられます。
- 乾燥:エアコンの風が直接当たっていたり、空気が乾燥しすぎていたりしませんか?葉水を与え、置き場所を見直しましょう。
- 根詰まり:鉢の中で根がいっぱいになっている可能性があります。植え替えのサインが出ていないか確認し、必要であれば一回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。
Q2. 葉が黄色くなって、全体的に元気がない
A2. 原因は「根腐れ」の可能性が高いです。
- 水のやりすぎ:土が常に湿っていませんか?受け皿の水は捨てていますか?まずは水やりを控え、土を乾燥させましょう。
- 幹の状態を確認:幹の根元あたりを触ってみて、ぶよぶよと柔らかくなっている場合は、根腐れがかなり進行しています。その場合は、元気な部分を切り取って「挿し木」で再生させる方法に切り替えましょう。
Q3. 葉に白い綿のようなものや、小さなクモの巣のようなものが付いている
A3. 害虫の「カイガラムシ」や「ハダニ」が発生しています。
- カイガラムシ(白い綿状):数が少なければ、歯ブラシなどでこすり落とします。多い場合は、園芸用の殺虫剤を使用しましょう。
- ハダニ(クモの巣状、葉の色がかすれたようになる):ハダニは水に弱いため、葉の裏側を中心に強めのシャワーをかけるか、葉水をこまめにすることで予防・駆除できます。
【まとめ】ドラセナのある素敵な暮らしへ
今回は、初心者向けのドラセナの育て方について、基本からトラブルシューティングまで解説しました。
最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 置き場所:レースカーテン越しの明るい室内
- 水やり:土が乾いたらたっぷり。受け皿の水は必ず捨てる
- 土・肥料:市販の観葉植物用でOK。肥料は春〜秋に
- 植え替え:2年に1回が目安
ドラセナは、少しの知識と愛情があれば、誰でも元気に育てることができる、最高のパートナーです。この記事を参考に、ぜひあなたのお部屋にもドラセナを迎えて、緑に癒される毎日を送ってみてはいかがでしょうか。
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